アディポネクチン
アディポネクチン(AMP-activated protein kinase)
アディポネクチンとは、脂肪細胞から分泌されるたんぱく質です。標準的な体格の人の血液中には多く存在し、内臓脂肪が増加すると、反対にアディポネクチンは減少することが大阪大学分子制御内科学教室の脂肪細胞研究で明らかになりました。
肥満になっていくと血液中の中性脂肪やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増加して、動脈内壁を硬化(傷つけてゆき)、結果内腔を狭めて通過障害、あるいは閉塞を起こしてゆきます。アディポネクチンは血液中に存在して、全身を回りながら血管壁が傷ついたところを発見すると、すばやく入り込んで修復を行っています。また、骨格筋および肝臓において活性化することにより、脂肪酸の燃焼と糖の細胞への取り込みを促進して、糖尿病者(Ⅱ型)に特有のインスリン抵抗性を改善する働きが確認されています。
脂肪細胞の中でも肥満により肥大化した脂肪細胞からは分泌が少なくなることから、肥満時にはアディポネクチンの分泌が減少して、インスリン感受性が低くなり、さらにメタボリックシンドロームの危険性が増加してゆく悪循環に陥るわけです。脂肪細胞を肥大させないこと、つまり肥満にならないことが大切であるといえます。
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血液中のアディポネクチンは、インスリン感受性因子として、糖尿病や動脈硬化に対して善玉作用を示すことが知られています。最近、このアディポネクチンの中で、高分子量のもの(HMW)が、肥満やインスリン抵抗性の状態において低下していることや、メタボリックシンドローム診断のマーカーになることが、分かってきました。 実際に、第49回日本糖尿病学会においても、HMWアディポネクチン値やHMWアディポネクチン値と総アディポネクチン値の比は、冠動脈疾患、糖尿病、メタボリックシンドロームの有用な指標になるという成績が、明らかにされました。