基準値とは何か
【基準値は健康な人の平均値】
基準値というのは、健常人(健康人)に特有な数値や状態、つまり不特定多数の健康な人の平均値を言います。
日本人間ドック学会では、次のような条件を満たす人を健常人として、それらの集団について測定した数値を基準値、または基準範囲としています。
- 今まで大きな病気(脳血栓、心筋梗塞、高血圧、糖尿病、肝炎など)にかかったことのない人
- タバコをあまり吸わない人(1日20本まで)
- 飲酒する場合、日本酒に換算して一日に2合まで
- 血圧があまり高くない人(60歳未満では150/90㎜Hg未満、60歳以上では160/100㎜Hg未満)
- 肥満していない人(BMIによる肥満度が男性で26未満、女性で25未満)
- 検査値が異常でない人(判定Bの範囲までの人)
【基準値をどのようにして決めるか】
検査結果には、血液検査や尿検査などで数値で示されるものと、X線撮影や超音波検査のように画像で示されるものがあります。そのうち、画像で示されるものについては、専門の医師でなければ読み取ることはできません。患者さんにも画像を見てもらいながらの説明が医師から行われますが、一般の人では説明されてもなんだか、わかったようなわからないようなものも多いと感じます。
それに対して数値で示される結果については、患者さんもそれが意味することをできるだけ理解することが大切です。検査結果の通知用紙には、その項目の正常範囲が書かれているので正常か異常かは一目でわかります。しかし、いわゆる正常値と呼ばれるものについては補足説明が必要です。
まず、検査を受けた施設によって正常とされる範囲が異なることがよくあります。検査方法や測定機器、使用する試薬が異なったりするからです。そのため、ある施設では”正常”でも、同じ数値が別の施設基準では”要再検査”になったりすることもあります。
正常値は少し前から”基準値”あるいは”基準範囲”とよばれています。このサイトでも、数値を表すときは”基準値”という表示をしています。
これは、正常値(基準値)とは通常、多くの健康な人の検査データのうち、上限と下限をそれぞれ2.5%ずつカットした残り95%の人が示す統計的数値の範囲になっています。このため、この上下限の5%の人は正常値から外れますが、実際は健康です。したがって、正常な人でも”正常値”から外れるため、健康(正常)の基準の値として表示するほうが適しているという考えから変わっていったものです。